本宅に隣接する築90年の母屋を解体し、新しく音楽スタジオ、ギャラリー、アトリエをつくる計画。

周囲の緑豊かな庭園をそのまま残すため、母屋とほぼ同位置に建物を配置し、スタジオを囲うようにギャラリーや楽器庫、アトリエを設ける平断面計画としながら防音構造にすることで、スタジオや近隣の音環境に配慮した計画とした。
ご家族の描かれた絵や大切にしてこられた古道具など、様々な物を展示するギャラリーは、庭園に沿うように配置して大きさの異なる窓を設けつつ、黒い板張と白い漆喰壁の２種類で構成することで、内部に豊かな光環境を創り出している。
内外装には、解体した母屋で使われていた建具やタイル、棚、照明器具などを各所に再利用することで、ご家族の思い出が詰まった母屋の記憶を継承している。